この頃日本の貧困を直に感じるようになりました。
労働集約型の産業の給料の低さ
大きなリソースを持ち合わせる会社に小さな仕事が多く集まる業態に限界が来ている。
労働集約型の会社だ。
多くの従業員、取引先、下請け、子会社を持つ企業の首が締まりまくっている。
原因は単純に競争から逃げ、構造改革をしてこなかったことにある。
世界のルールは既に変わっている
これはどこまで行っても規制やローカルルール(社内規定)との戦いだ。
教育が行き届いた人材、高スペックな機械など付加価値の高いリソースを十分に生かされていない。
逆に低スペックが故に生産性を落としているところもある。
物流、引越し業界
物流最大手、引越し最大手どちらも大量の人、車両、拠点を有している。
これらの付加価値の高いリソースをたかが隣の市町村への引っ越しや配達に使う意味はどこにあろうか。
ホテル、旅館業界
立派な建物に教育を受けたスタッフ。
なぜそのようなところを1万円というリーズナブルな価格で提供しているのか。
このままではこれらの業界はなくなりはしないがブラック企業一直線である。
勝ちパターンはバックオフィスをいかに少数で回すか
現場の足を引っ張るのはいつも現場以外の決定である。
そんな中で大きな組織が直面するのはバックオフィス人材の人件費である。
これは経営陣も含まれる。
労働集約型の収益は現場であってバックオフィスではない。バックオフィスはあくまで偵察や後方支援部隊である。
ここで出てくるのがプラットフォームを運営している企業である。
ホテルのバックオフィスは民泊プラットフォームが代替えし、タクシーも物流のバックオフィスも全てプラットフォームが代替えする。
これが現在の勝ちパターンである。
これが意味するのはこれから小規模なチーム(2〜5人)が多くの仕事を受注、こなすような時代が来ると思ってる。
ゲームやアニメで言うギルドのような形になるだろう。その方が現場の給料は上がり、費用もそこまで高くならなくなる。
間違った構造改革
何が正解はわからないが、やっちゃいけない事は弾いていくべきなのだがこれを日本人は伝統やしきたりと言う建前で実行していない。
また、ルールが変わっているにもかかわらず業務フローは変えないなどの非効率さも目立つ。
外食産業では配膳ロボットなどがメディアで取り上げられているが本質はそうではない。
むしろ配膳は人間の方が早いし客の邪魔にもならない。
日本人特有なのか現場を軽視している様子が手に取るように伝わってくる。
そうではなく、高付加価値を与えられるものは値上げをし、付加価値の低いものは小規模事業者に仕事を振り分けたりするべきなのだ。
ビジネスホテルは値段をあげて、お金を払えないユーザーは民泊に流れるようにし、物流は輸送費をあげ、払えなければ小規模な配送事業者に仕事を回すべきなのだ。
業界大手と言われる企業がいつまで経っても小規模事業者のような仕事をしている国の給料が上がるわけがない。
これが今のルールに適した構造転換だ。
ヤマトや佐川はいち早く個人事業主を活用した良い事例だが、まだ問題があると思っている。
IT人材の採用である。
細かく言うとコードを書ける人を雇っているかどうか、ITに詳しい人が陣頭指揮をとっているのかという事だ。
SIerと一緒にではなく、自社開発してるかどうかが分かれ目だろう。
ヤマトや佐川がIT企業になりきれない限り人材不足は解消されないと思う。これはエアラインも同様である。
これからの戦略はどれだけ小さくできるか
これから大企業は雇用維持のために採用、昇給を抑えるようになる。首を切れない今のままでは確実にそうなる。
先ほども述べたように大手が小規模の仕事をしているような国は発展しない。
どの業界でも小さくなることが活路だろう。
逆に言えば、大手は世界と戦うことをするべきであって国内の小規模事業者に嫌がらせをしているような企業はろくな会社ではない。
国内は小規模事業者に。小規模事業者ができないことを大手がしなければ給料なんて上がらない。